天高アカデメイア+「将棋とpythonとの出会い」
2025.05.30
今年度最初のアカデメイアは、情報工学者でありながら日本将棋連盟棋士の谷合廣紀先生にオンラインでご講演いただきました。
講演の最初に先生は大学に進学した理由として、AIの存在が大きいと語られました。
今後棋士という仕事が成り立つのだろうかという問いからです。
ここでAIについての解説をしていただき、将棋AIができることとできないことを整理していただきました。
将棋AIができないこととして、「将棋の結論を導くこと」と挙げられていました。
しかし、講演の後半ではオセロの弱解決(お互い最善を続けたときの結論)を挙げ、将棋では場合の数が大きいので同じアプローチでは弱解決は難しいが、ある作戦のある場面によっては勝率100%のようなこともあると説明されていました。
果たして解決することは良いことなのでしょうか、という疑問が浮かびました。
先生はAIと将棋の共存は可能なのかとの問いをもっていましたが、現状ではそれは無用な心配だったとのことです。
また仕事がなくなるかもしれないという心配も無用だったと。
講演の最後では、将棋とAIの関係が、人類とAIとの共存という課題の先駆けになるかということについては、同じようには議論できないとし、この講演を聞いた生徒たちが考え続ける問いとなりました。


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