光うららかな季節を迎え、春の訪れを感じる今日の佳き日、第七十八回大阪府立天王寺高等学校卒業証書授与式を挙行いたしましたところ、同窓会会長上西様、PTA会長林戸様、PTA役員の皆様をはじめ、多数の保護者の皆様のご列席を賜り、誠にありがとうございます。高いところからではございますが、厚くお礼申し上げます。
私は、このたび天王寺高校の校長として着任いたしました林田照男でございます。
本日は、これまで本校を力強く導いてこられた前校長・立川先生が、日頃から皆さんに寄せておられた思いを引き継ぎ、教職員を代表して、式辞を申し上げます。
卒業生の皆さん、ご卒業誠におめでとうございます。三年間という歳月は決して短くはありません。その一日一日を積み重ねてきた皆さんの努力と成長に、心から敬意を表します。
この三年間、皆さんは、授業に真剣に向き合い、学校行事に魂を込めて取り組み、部活動で粘り強く挑戦し、仲間を思いやり支え合いながら、天王寺高校でしか得られない多くの経験を積み重ねてこられました。その一つ一つの姿を、立川校長先生は大変喜び、誇らしく思っておられました。私自身も折に触れて、立川校長先生から皆さんのことを直接伺う機会がございました。
この、皆さんが過ごした天王寺高校の三年間は、決して平坦な道のりではありません。
日々の授業、創知での探究活動、運動会、文化展示発表会、水泳訓練、修学旅行、合唱コンクール、金剛登山、自分たちで企画した昼休みのクラスマッチ・・・数え上げればきりがないほど、皆さんは様々なことを経験してこられました。
こうした一つ一つの取組みには、大きな大きな意味があり、それらが有機的に結びついたからこそ、皆さんは今日ここまで大きく成長されたのです。
その過程では、壁にぶつかり、悩む日もあったことでしょう。しかし皆さんは、今日のこの日を迎えるまで、決して歩みを止めませんでした。
「互いに頑張る姿をリスペクトしよう」という先生たちの思いを大切に、仲間と励まし合い、楽しむことを忘れず、時には支え合いながら、目の前の課題に真正面から向き合い、自分自身を高めてきました。
その姿勢は、まさに「秀才を誇らず野人を誇る。名門を言わず実力をいう。明朗にして適度に楽しむことを忘れない。」という本校の精神を体現するものであり、立川校長先生が強く信じてこられた価値そのものです。
また立川校長先生は、皆さんに対していつも「人の心の痛みがわかる真のリーダーになってほしい」と願っておられました。ここでいう「真の」という言葉には、他者を思いやる深い心、そして見返りを求めず行動できる勇気という、極めて大切な意味が込められています。
卒業生の皆さん。
これから皆さんは、それぞれの道へと歩みを進めます。進む世界は多様であり、時には予測できない困難が立ちはだかることもあるでしょう。しかし、皆さんには天王寺高校で培った「天高魂」があります。
どれほど時代が変わっても、他者を尊重し、仲間と協働し、困難から逃げず、未来を切り拓いていく力は、どこへ行っても、間違いなく、通用します。そして、その力をより輝かせるのは、誰かの痛みを理解しようとする、優しさです。その優しさを備えた人こそが、「真のリーダー」 です。
どうか、自分で選んだ道に誇りを持ち、自らの力を信じ、堂々と歩んでください。
そして、人生がどれほど大きく揺れ動くときでも、天王寺高校で過ごした日々を思い返してください。その記憶はきっと皆さんを支え、背中をそっと押し続けてくれるはずです。
保護者の皆さま。
お子さまのご卒業、心よりお祝い申し上げます。この三年間、時に励まし、ときに寄り添い、見守り続けてこられた皆さまの支えがあったからこそ、今日の佳き日を迎えることができました。皆さまのお子さまは、様々な経験をこの天王寺高校で積み重ねられ、「真のリーダー」として、本日、羽ばたいていかれます。
これまで本校教育活動への深いご理解とご協力に、あらためて、心より感謝申し上げます。
卒業生の皆さんの未来が、希望と挑戦に満ちたものであることを心より祈念し、私からの式辞といたします。
令和八年三月三日
大阪府立天王寺高等学校
校長 林田 照男