第8回天高アカデメイアを開催しました
2021.10.18
第8回 天高アカデメイア 「ブラックホールについて 史上初の「影」の撮影」
国立天文台 本間 希樹 教授
令和3年10月18日(月) 16:00~ 視聴覚教室
世界9か所、11台の望遠鏡が同時に観測したデータから、より高精度な観測結果が得られるVLBIというもので巨大ブラックホールの写真撮影に成功した。この巨大ブラックホールは銀河の中心にあって、100年前から物理学、天文学のそれぞれにおいて存在が示唆されていて、今回の写真はこの疑問に終止符を打った。しかし、今回の写真から新たな疑問も生まれて、次はその疑問の解明に向けて進んでいる。
【生徒感想抜粋】
- 私は当時ニュースでブラックホールが世界初の写真撮影に成功したことを見て、とても興奮したのを覚えています。宇宙の研究は100年前のアインシュタインが「宿題」として残したことも多くあります。まさかそのような歴史的な研究を行った本間教授のご講演を聞くことができて、この学校に入学して本当に良かったなと思いました。
- 講演の中で最も印象に残ったのはやはりブラックホールの影の写真撮影の背景です。VLBIといった、世界的に協力して地球規模の望遠鏡に合成して観測するシステムや、その視力にはとても驚かされました。この写真のことは知っていましたが、その詳しい正体については知りませんでした。周りのものは光の粒で、黒い部分が影だということなどを知り、「この真ん中にはブラックホールがあるのだ」と実感することができました。
- 保育園のとき遠足で行ったプラネタリウムが大好きで、高校生になって進路を考えると、やはり宇宙のことが好きで研究をしたいので、将来は宇宙の研究者になろうと思いました。大学を調べていて、理論物理学をしたいと思っていましたが、今回の講演を聞いて、ブラックホールの可視化は観測的な研究だけでなく、理論的な研究など多方面からの研究によって実現されたのだと知りました。今までは理論研究しか考えていませんでしたが、私が好きなのは宇宙なので、その好きなものに対するアプローチの仕方をもっと知っていこうと思いました。
前の記事へ | 新着情報一覧 | 次の記事へ |