第15回アカデメイア＋（プラス）を開催しました。

「エネルギー×データ×非線形〜応用数学への招待〜」
講師　京都大学工学部　薄 良彦　先生

今年度最後のアカデメイアは、年末の京都大学工学部見学でもお世話になった京都大学の薄先生に、数学・情報分野のご講演いただきました。

まず電力システムについて、位相のずれによって電気のやりとりをすることや供給と需要のバランスがずれると周波数がかわってしまい停電が起こる可能性をご紹介いただきました。
詳細な需要は予測できないので時々刻々と変化するなかで供給を調整しているとのことで、実際の様子は桂キャンパスのデータから確認できました。
自然科学は複雑であることはみんな知っているかもしれませんが、電力システムのように人間がデザインした工学の対象も十分複雑であると「現実世界の現象は複雑！」というキーセンテンスを用いて薄先生はお話されました。

後半は、そのような複雑な現象を考えるには力学系の理論が必要で、非線形の微分方程式、カオス振動、クープマン作用素による複雑現象のモデリングなどをご紹介いただきました。

「データから意味を取り出すための数学？」、「真理はデータにある（”Truth”is embedded in Data.）」、「Open ProblemよりもOpen the Problem」など印象に残る言葉とともに本校生徒に対して励ましの言葉をいただきました。

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