第2回 天高アカデメイア+(プラス)を開催しました
2024.05.23
「世界最大の加速器で探る 素粒子と宇宙 – ヒッグス粒子の発見でわかったこと,深まった謎」
講師 神戸大学理学部物理学科 教授 山崎 祐司 先生
ヒッグス氏が今年4月に亡くなり世間で大きな話題となった。今回のアカデメイア+ではヒッグス氏に関連してヒッグス粒子はどうやって質量を与えるのかを0から考える機会とした。
講義のはじめに、山崎先生は「なぜ物に重さがあるのか」「質量はなくても困らないんじゃないか」「なかったらどんな世界になると思う?」と続けて問いかけた。
指名された生徒は「浮かんでる?」と回答し、それに応じた先生は「みんな勝手な方向に光速で走り始めるのだ」と答えた。これには会場にいる生徒からは笑いとともにどよめきが生じた。続けて先生は「質量がなければ止まれないし、固まれない。ということは原子も星も人間も存在しない。質量は止まる能力である」と語った。
ある生徒は講演後に「ほとんど理解できなかった」と語ったが、それは決してネガティブな表現ではなく、学問の奥深さを実感したというむしろポジティブな感想だと受け取れた。
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