【陸上部】日本陸連主催 ダイバーシティ&インクルージョン ワークショップ
8/8(金)JAAF(日本陸上競技連盟)主催の『ダイバーシティ&インクルージョン ワークショップ@日本オリンピックミュージアム』に、天王寺高校陸上部員6名が参加しました。
設立100年を迎える日本陸連が、今後100年を見据え、
- すべての人がそれぞれのライフステージで「陸上」を楽しめるように
- 多様性が尊重され、すべての人が公平に扱われるように
- 100年間築いた歴史を次の世代に引き継ぐことができるように
と、陸上競技を愛する高校生を集めて、ワークショップを開いたものです。
日本陸連常務理事で、本校卒業生である來田享子さん(高34期)の講義のあと、NPO法人プライドハウス東京の方からのLGBTQ+についての講義で知識を深め、自身の経験を元にしてLGBTQ+の競技者が参加しやすくするための課題や改善方法を考えました。
その後、東京、名古屋、大阪から集まった計5校の高校生とともに、4つのグループに分かれ、インクルーシブな競技会を考えるワークショップを行いました。
各グループでは、同じ陸上を愛する気持ちを持つ者同士、すぐに打ち解けあい、終始明るい雰囲気で活発な議論が進んでいました。
発表では、高校生ならではの柔らかい発想の良い企画もたくさん提案され、LGBTQ+のみならず、多様な競技者すべてが楽しめる工夫がされた提案が多くできあがりました。
提案した企画のうちいくつかは今後の日本陸連のイベントにて採用される予定とのお話もいただき、充実したワークショップとなりました。
写真提供:児玉育美(日本陸連メディアチーム)、©Ikumi KODAMA(JAAF Official)
【参加した生徒の感想】
これまで、全国の高校陸上部員と直接繋がる機会はありませんでした。
しかし今回、新たな仲間と出会い、遠く離れていても互いを意識し、切磋琢磨できる関係を築くことができました。そのおかげで、練習へのモチベーションがいっそう高まりました。
ワークショップでは、多様性に関する授業でLGBTQ+やSOGIEについて一通り学んだつもりでしたが、競技と結び付けて自分ごととして考えることで、身近に潜む課題の多さや、これまで見落としていたD&Iのヒントに改めて気づかされました。
自分の知識がまだ表面的な「情報」にすぎなかったことを痛感し、多くの方のお話やグループディスカッションを通じて、アライアスリートとして「誰もが安心して競技や日常生活を送れる場をつくるには何が必要か」を深く考える貴重な機会となりました。
すぐに大きな変化を起こすのは容易ではありませんが、身近な小さな問題からひとつずつ解決していくことで、これからの100年を担う陸上界の一員として貢献していきたいと考えています。
今回のワークショップでは自分が無知であることを痛感しました。
スポーツでの男女の部門分けについての議論があり、そこがスポーツ界でのLGBTQ+の課題であることはニュースなどで知っていたのですが、LGBTQ+当事者の方からすると競技にをする以前にトイレや更衣室などの問題を抱えていると初めて知り自分の知識がまだ浅いものだと感じました。
LGBTQ+の基礎知識の講座を受けたことで知識を得られたのは勿論ですが、新しい考え方を得られたり今まで気が付かなかった現代社会の課題に少し気がつくようになったと思います。
グループワークでは初めは緊張もありましたが、同じ高校生で陸上をしている仲間であるため陸上の話題を通して少しずつ打ち解け合い、短時間でも仲を深めることができました。
また、ダイバーシティな競技会を考えるグループワークでは誰もが楽しめる、ということに重点を置いて競技を考えました。
自分とは違う出身、違う種目のメンバーだからこそ多角的で柔軟な視点からアイデアを出せたため自分も出たい!と思えるような新しい競技を作ることができました。
まだどのグループの案が採用されるかは分かりませんが、今回出た案が実際の陸上イベントに取り入れられるのが本当に楽しみです。
今回のワークショップはLGBTQ+について考えること、普段会うことのできない陸上仲間と交流することにおいて本当に良い機会になりました。
そしてこのようなワークショップを通じて年齢や性別など関係なく誰もが楽しめる陸上がもっと広まっていけばいいなと思います。





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